樹脂のアウトガス、ふくれ・内部ガス……臭気成分など各事例から解説
適切な試料処理や導入方法、共存成分の影響などを考慮した分析機器の選択、分析法の組み立てがわかる、ガス分析の全てがわかる貴重な一冊。

【書評】
ガス分析に用いられている手法は様々で、分析する対象や目的・用途に応じて適切な手法や装置を選択して用いている。選択にあたっては手法や装置の基礎を理解していなければならず、実際の試料の取扱いまで含めてかなり専門的な知識と経験が必要である。
手法や装置毎に解説している教科書はあるが、本書のようにあらゆる手法を集め、応用例まで含めて詳細に紹介したものは少なく、表題にある微量ガス分析や高感度分析以外にも一般的なガス分析を考えるうえで役に立つ一冊である。ガスは溶液に吸収して液体試料として測定する場合や、液体や個体試料から揮発性成分として追い出して測定する場合もあり、これらについてもきちんと紹介されている。
また、具体例を挙げて試料の採取や取り扱いなどにも触れているので自ら分析手法を組み立てていくときにも大いに参考になる。


著者：
前田恒昭 (独)産業技術総合研究所
大塚剛史 アジレントテクノロジー(株)
臼倉浩一 (株)パーキンエルマージャパン
有井　忠 (株)リガク
平下紀夫 電子科学 (株)
野々村　誠 環境技術評価研究所
大久保優晴 日本分光(株)
田辺一人 横河電機(株)
田中浩史 (株)三菱化学アナリテック
小川賢吾 (株)東レリサーチセンター
関口　淳 リソテックジャパン(株)
高梨康志 (株)日鐵テクノリサーチ
有原和彦 (株)日鐵テクノリサーチ
山田正隆 ナノサイエンス (株)
水越恵美 (株)富士通ファシリティーズ・エンジニアリング
杉田和俊 (株)三菱化学アナリテック
中谷　茂 (株)堀場製作所
武廣絵里子 鹿島建設(株)
高本　清 (株)かんでんエンジニアリング
仲山和海 一般財団法人化学物質評価研究機構
大武義人 一般財団法人化学物質評価研究機構
※所属は発行時のもの

発行：S&T出版
発行日：2012年5月28日
判型：B5判
ページ数：305ページ
ISBN:9784864280457
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